読書講座 祭りと民俗芸能―東播磨を中心に―(2018.3.30)

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上記ファイルのとおり、加古川の図書館で
読書講座 祭りと民俗芸能―東播磨を中心に―
が播磨学研究所の小栗栖健治先生を講師に迎えて講座が行われたのですが、
さすがに仕事があるので参加できませんでしたが
そのときに使われた資料を入手できましたので、簡単に資料の
紹介とそれの感想について。

紹介された資料
「播磨風土記」
「養老律令」
「中右記」
「猪隈関白記」
「年中行事絵巻」
「中世の祭礼行列」
「播州飾磨郡松原山八正寺神事軌式之亀鏡写」
「大宮天神社神事次第」
「播磨八幡三所宮神事次第相極候写」
「鵤御庄当時日記」
「郷土のおはなしとうた」

「神吉八幡神社御神事絵図」
「国安天満神社祭礼神事順」
「阿閇神社祭礼絵巻」
「松原八幡神社祭礼絵巻」
「上之庄神社祭礼図絵馬」
「兵庫神社誌」
「徒然草」
「三宝絵」


「播州飾磨郡松原山八正寺神事軌式之亀鏡写」
には屋台についてふれてはいない。
で、松原八幡神社の1758年のなんらかの文書において
神輿太鼓という名前で登場しているって書かれています。
この文書は八幡宮御神事規式定って文書でインターネットで
検索できると思います。この間に神輿太鼓=屋台が発生してきた
と推測されるのだろうと私は思います。
まあ屋台は神事ではないので記載がないのだって論もあるのかも
ですが。
で、屋台について紹介されている絵では神吉八幡が一番古い
みたいです。文献では恵美酒宮天満神社の1717なんでしょうか?
まあ、「御神事絵図」って表現を使うのは、
以前紹介した(下のほうにあります)、 姫路市粕谷宗関氏「イキマの美 播州祭屋台学宝鑑」
の表記と同じですので、このあたりに謎を解くヒントもあるかもしれません。



で受け継がれている伝統って項目で
王の舞、一ツ物、獅子舞が紹介されています。
神吉八幡神社については、絵巻=御神事絵図の一部が屋台の項目で
紹介されたと思われますが、
王の舞については、猿田彦が棒をもって神輿やシデとともに舞いますが
この猿田彦の棒をもっての舞が王の舞の流れを引き継ぐものだと考えて
いいのだと思います。
一ツ物は頭人ですね。
ということで、神吉八幡神社の祭りも割りとトラディッショなものなのかもと
思うのでした。



山・鉾・屋台行事 祭りを飾る民族造形  植木行宣・福原敏男著

加古川の図書館の新着コーナーにありました。

10月の末に山・鉾・屋台行事がユニセフの無形文化遺産に登録されたとの
新聞報道がありましたがその中に、播州エリアでの屋台は入ってませんでした。
播州と限定しないでも、瀬戸内海沿岸の太鼓台文化圏からは入ってませんでした。
別に神吉の祭りが入らないのはおかしいなんて言う気はないけど、
灘が代表して入るとかあってもいいのにって思ったり。
実は播州の屋台が存在する祭りは世界的にとか日本的に見たら
さほどたいしたことの無い評価なのか?


また、やや東側のだんじり文化圏からも入っていない。
近畿地方、中国地方、四国地方からは入っていない。なぜだ!!!!!
と思ったのです。たぶんなんかの理由はあるのでしょうけど、選ばれた理由は
わかるけど選ばれなかった理由は不明ってことがあると思います。

ひょっとして、この本やユネスコの言う所の屋台と播州屋台とは異なる概念
なのかなって思ったり。

ちなみにこの本での播州エリアの紹介としては
姫路・総社の三つ山が紹介されていました。
それだけです。

あと神吉の祭り関連で言うなら、
郡上八幡太神楽の「出しの花」 寒水掛踊 「出しの花」のふたつが紹介されていますが、これは神吉のほろ花と
同一形状ではないかと思われます。


また、「全国山・鉾・屋台保存連合会」って組織の存在がわかりました。
たぶん 播州屋台の歴史は保存するほどのものではないのかもしれません。
播州屋台の歴史はたぶん長くないはずでしょうし。
というのかこの組織によせてもらえないってことのようです。

それだけでした。

そのあと播州祭りちゃんねる 仮 富嶋神社のスレの書き込みに私と同じような疑問を持った
方が存在していたようで、そのやり取りをまるまる紹介しておきます。

272 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/01(火) 12:37:52 ID:BgXNUJNg0 [29/34]
昨日のニュースであった山・鉾・屋台のユネスコ無形文化遺産登録を受けて、播州も かと思い調べてみましたが
入ってないですね・・・

273 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/01(火) 12:53:55 ID:fyG/MeaQ0
>>272
歴史的背景
民俗性
文化財価値
どれを取っても播州は関係ないやろ

274 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/01(火) 13:09:06 ID:BgXNUJNg0 [30/34]
>>273
京都祇園祭とかならわかりますが他と比較してもさほどそん色ないと思いますが?

275 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/01(火) 15:19:19 ID:7ytJBhAI0
>>274
桑名や飛騨高山や上野天神や博多祇園山笠や知立の祭りや長浜と播州が一緒って本気 で思ってる?
ネタであることを祈る

276 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/01(火) 16:56:15 ID:BgXNUJNg0 [31/34]
>>275
当方不勉強なので後学のため違いを明確にご説明願いますか?

280 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/02(水) 18:58:36 ID:za8nWXSo0
>>275さん はよ答えたって。

281 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/02(水) 19:18:26 ID:ag9c19EA0 [3/3]
>>272
入るわけがない

283 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/02(水) 20:32:14 ID:mbKtWuV.0 [5/5]
>>276
まず歴史が違うよね
あと山車の価値 石取祭りには高村光雲作の彫刻があったり
何よりも違うんが行政の力の入れよう
姫路みたいにお城 書写山 セントラルパーク あと祭りもあるよ!ってレベルではダメよね

284 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/04(金) 12:59:58 ID:BgXNUJNg0 [33/34]
>>283
歴史がどう違うのですか?

285 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/04(金) 13:23:15 ID:nc5Iq1ts0
>>284
現在の祭礼形態なったんが明治以降ではダメだな。灘祭りで例えるとコロコロ新調し 過ぎて文化財価値は0
そもそも文化財指定って現在の形を後世へ伝えるためのものだから。新調ありきな播 州祭礼に文化財指定は向かない

286 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/05(土) 09:38:37 ID:BgXNUJNg0 [34/34]
>>285
屋台の使用方法が激しいので文化財的価値がないのはよく分かりました。
現在の祭礼形態が明治以降てのもどこまでの形態変更を善しとするのかが
よく分かりませんね。

287 名前:名無しさん[] 投稿日:2016/11/05(土) 15:26:48 ID:K43sBy9U0
あくまで文化財価値として見てるのは祭礼行事全体の事じゃないでしょうか?
播州=屋台と考えがちですが、あくまでも播州で行われる祭礼でしょう。

平成29年2月1日 追記
このことについて神戸新聞にフォロー記事が出ました。 2017kobenp2.pdf
です。まあ、評価は分かれるところかも。ようは昔はとか伝統って言葉は
屋台文化圏ではやぼってことのようです。


「イキマの美 播州祭屋台学宝鑑」 粕谷宗関著を読んで

姫路市粕谷宗関氏「イキマの美 播州祭屋台学宝鑑」という800ページを超える屋台について書かれた本がある。
屋台研究をしている人にとっては必見の書ということですが、ヤフーのオークションで4万円の値がつくような本で
すので、とても入手できるとは思えませんでしたが、県内の図書館にあることがわかったので読む機会を作りました。
といっても30分ほどしか読む時間が取れなかったのですが写真は省略して記事部分だけをサーと読んだのです。

神吉八幡神社 と神吉 についての記載が少しされていました。

いわゆ文政三年(1820)に描かれた神吉八幡神社蔵(加古川市)の神吉八幡神社御神事絵図について
です。

昭 和60年 「加古川市文化財調査報告8 加古川市の民俗」から神 吉八幡神社蔵 祭礼絵巻
私のWEBサイトでは上記のものです。ようは人によって呼び方が違うのでしょうね。
祭礼絵巻と読んだり 御神事絵図と表現したりなんでしょうね。まさか違うものがあったりはしないと思います。


で、この絵巻物の分析と他の同種の資料との比較がされていました。

本で言えば7ページ 11ページ 13ページ 15ページに神吉という地名が登場しています。
15ページは神輿屋根型屋台と布団屋台の地域分けについての分析で、それ以外は
祭礼絵巻についてです。で播磨地方の祭礼絵巻ではどうもこの神吉八幡神社のやつが古いほうみたいです。

で、私はこの絵とかかかれている文字もいまひとつわからないので、単に感想なんですけどこの祭礼絵巻に載っている32人でかついでいる御先太鼓が
いまの祭礼行列では2人で担ぐ御先太鼓となっているのだとおもいます。そして、それとは別にそれぞれの村(といっても3つですが)太鼓屋台があり、
祭礼行列からは離れて屋台練りを行うようになったのかなと私は想像していますが、その変遷・進化の過程はそれぞれの神社ごとに異なるのでは
ないかと思うのです。他地域からの影響も受けながらだと思いますが。となると、どう変わっていったのかは少し興味深いところがありますね。



「平成24年12月8日 放送 超潜入!リアルスコープハイパー」 を見て
いわゆるザッピングという感じでテレビのチャンネルを変えながら
見ていてたまたまこの番組を見たので冒頭部分は少し見れていない
けど、大部分は見ることができ、録画ボタンも押せたので
見直すことができました。

灘のけんか祭りは、いわゆる播州の祭りを代表する祭りである。
他の祭りに比べて、知名度が違うと思います。まあ好条件が
そろったからかも知れませんが、いわゆる自然のスタジアムが
存在しているので見物しやすいからが一番だと思うのです。
あと「けんか祭り」というわかりやすく印象的な通称がある。
ということで、屋台文化圏という言い方をしても、播州屋台文化圏
の代表となってしまいます。
 まあ、祭りの優越とか順位付けなんて意味は無いと思います。
一番の祭りではなくて、知名度から、播州の秋祭りを代表するって
ことでいいのだと思います。
 播州の祭りとなると、ゆかた祭りの方がすごいような気がします。
なんで、あんな小さな神社の祭りが姫路のメインストリートをすべて
しめるような露店が出るのかってことで、まあそれを言い出すと
祭りとは何かという根源的なところに戻るのでしょうけど

まあ、それはさておき、御輿と屋台の違いから説明が必要だけど
その説明がどうもなかったと思いました。だんじりとか山車とかの
違いも私自身いまひとつ感覚的には自分で整理できていますが、
それが正しいかどうかもわからない。
さて、テレビ番組についてです。

「祭りマジック」って単語が多く登場していました。最初に使った
女性の造語なのか、番組が作った言葉を言ってもらったのか
は不明ですが、あまり使われない言葉ではあります。
ただ、意味は明確に分かります。それは祭りである必要性は
全くないといえばない言葉で、何かを真剣にしている人は
魅力的でに見えるってことです。それをマジックで、祭りを
真剣にしている人は祭りマジックなんでしょう。
あえて言うなら、特に祭り限定でもないような気がします。

リアルけんか祭続発ってテロップが登場しましたが、
練り子同士の小競り合いが灘の祭りでは続発するものなんでしょうか?
たしかに、別のところで屋台の転倒例で動画を紹介したのですが
そこでも小競り合いらしきものが発生しています。だとしたら、
けんか祭りを取り上げたけど、どちらかというとマイナス方向なのですね。
ただ番組としてはけんか祭りで、本当のけんかをしているという点が
面白かったのだとは思いますが。

けががつきもので救急車が4回目ってことですが、
そのうち祭りが起因する怪我はどれだけなのか。それ以外にも
観客が気分が悪くなって救急車という例もカウントしてないか
気になったのでした。
 祭りの関係者なら、救急車を頼まずにそっと祭から離れて
病院にいくって美意識を持ってたりするような気がするのです。
まあ、どうしても救急車って怪我になることもあるでしょうけど。
土日なら、医療機関もあいているところが少ないので、救急車
という選択肢もありますが、灘のように平日でどこの医療機関
でも大丈夫なら自力でなんとかなるなら救急車という選択肢
は選ばない可能性が高そうです。
これも、番組的には面白さを狙っている部分があるかも
と思ったのでした。

祭りの10ヶ月後に子供がたくさん生まれるのも、これも
本当なのかな。一度灘中学の生徒の誕生日調査でもしてほしい
ものです。明確な有意差があるのか無いのか?
単に根拠が無いのに面白おかしく言うのは良くないけど、
灘の人は感覚的にそう思ってるのかな?
まあ、笑って済まされない問題が内包してたら
ちょっといやですね。

灘に嫁ぐことはステータス。誇りに思う
それは言いすぎだと思うしきわめて少数例だと思うのでした。
灘に嫁ぐということは、灘ではない地区から嫁ぐのでしょうけど、
たとえば隣接する大塩とか曽根から灘に嫁ぐのがステータス
だとは絶対に思わない。大塩(曽根)で祭りにかかわってる人
は、(大塩や曽根以外でもどこでも)自分が参加する祭りが
一番だと思うのが普通です。(まあ思ってても口に出さないが
美学だと思いますが)だからそういう考えが根底に
あるので、灘の男が特別ではないと思っています。
となると、灘に嫁ぐのがステータスだなんて思わないと
思うのです。ましてや、嫁ぐのは女性です。女性の祭りの
役割はあくまで下支えでしょう。その下支えはどこの祭り
でもだいたい同様のことでしょう。
また、姫路の北部の浜手ほど祭りが過激ではないエリア
からだと、灘に嫁ぐの?祭りとかの時は大変じゃないの?
と、ステータスではなくて、慰めとかねぎらいの言葉に
なる可能性が高いと思うのです。
それとも、私の知らない、姫路における灘の独特の地位って
あるものなのでしょうか?
でも、どこぞの祭り評論家が言うべきことではないと思うのでした。

バレンタインより腕守り?
うーん、腕守りという私には文化はない。のでわからないところが
あるけど、腕守りを巻く権利がある女性は、母親、妻、(妻に準ずる人)
であると思います。
バレンタインディのチョコと明らかに性質が違う物ではないかと思うのです。
比較するものでもない。
オンリーワンの人が祭りに参加する人の安全を祈願して巻くのではないか。
まあ、今の義理チョコ文化ではない時代のバレンタインとは同等なのかも
ですね。

3桁に届く。
ようは、100万円払うってことだと思います。
でも、一人当たり100万円ではなくて、ある程度のスペースに対しての
100万円ですよね。だったら、何人座れるところがこの値段なのか
紹介すべきですね。まあ、祭りの楽しみ方はいろいろありますので
見る楽しみもあるし、お金を使う楽しみもあるのでしょう。
これはステータスと言っていいことだと思うのでした。
祭りの見物に100万円を使うってことはね。ただ、出し合って
の総額が100万円だったら、100万円と言うのは番組に
媚を売りすぎかも。

神輿あわせですが、5時間もやってるの
うーん、もし本当に連続5時間もやってるのだったら超人的ですね。
やるほうはすごい体力と精神力がいりますし、すごいと思います。
危険と隣りあわせなので緊張感の維持というところで大変では
無いかなと思います。
でも、断続的に5時間だったらそのあたりの説明が不十分。
で、思ったのですが、点でなくて、面で祭りを考えることが大切なんでは。
屋台の練り子として参加するだけの私にとって、神吉八幡神社の秋祭りを
点としてしかとらえていないことに気がつく。
神吉屋台の動く点としてである。祭り全体をとらえると、私が神吉の屋台
とともに行動しているとき、大国の屋台は別の地点で行動している。宮前
の屋台も別の地点で行動している。祭礼行列もどこかで動いているかも
しれない。でも、それらを俯瞰することは出来ないのです。
当然この番組でも、神輿あわせが行われている同じ5時間にまた別の場所で
屋台が動いているはず。6つないし7つの屋台がどこかで何かをやっている
と思うのですが、そこまで追いかけることは不可能。となるとイメージの世界に
なってしまいますね。
それぞれの屋台にGPSでもつけて、時系列での地図落としでも
する必要があると思うのだ。それでも、どこにいたかだけで何をやっていたか
についてはわからない。全容は解明できなかったりするのでしょうね。

で、一番気になったのがひな壇芸人と呼ばれる人たちの、あまり関心ないけど
とりあえず、感動したようなこといっておこうという無表情的な態度が
気になりましたね。まあ、どういう芸人なのかはあまり知らないのですが、
もっと、喜んでくれてそれを出してくれるような人を攻めて選ばないと。。。





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